BMW Motorrad R1200R(K53) のユーザー車検(2025年版)

愛車 R1200R(K53) のユーザー車検を受けてきたので備忘録代わりに記す。

前回(2023年)の車検はディーラーにお任せしたので、ユーザー車検は4年ぶり。
その2021年のユーザー車検については詳しい記事を書いたのでご参考までに。
ユーザー車検全般については世の中に参考になる記事がいっぱい存在しているので、そっちを参考にされたし。
本記事では、R1200Rならではの注意点と、今回ちょいと苦労した部分について書く。

1.ユーザー車検にした理由

実は車検が切れる日付について失念しており、しかもいつもはディーラーから連絡ハガキが来るはずなのに今回は何も来なかったので、ぎりぎりになって気付いたのだ。
ディーラーの空き枠を調べて入庫し、1週間強預けて整備と検査を受けるという時間余裕が全然無いので、取り急ぎまずは車検だけ通し、後整備でディーラーに入庫することとした次第。
なお、ユーザー車検とディーラー車検を金額で比較して、ユーザー車検の方が断然安いと書いてあるおバカ記事が世の中に溢れているのだが、「検査」と「整備」を混同しているというか違いを理解していない人が多い印象。
整備をディーラーにお願いする前提ならば、ディーラー車検とユーザー車検の費用の差というのは「車検代行料」のみなのだ。
本当に安く済ませるためには自分で「整備」を行う必要がある。
でも点検整備記録簿に記載する必須の項目だけ行うと割り切っても、例えばブレーキパッドの残り厚みを何mmと計測できる人ってそれほど多くないんじゃないかな。

2.手続き・書類関係
(1)検査場予約

独立行政法人自動車技術総合機構(NALTEC)の自動車検査インターネット予約システムを使うと、空き時間枠の確認と予約が簡単にできる。
なお検査場は、自車のナンバー登録先とは無関係に自由に選択できるので、行きやすいところを選べば良い。
1日のうちに4枠(ラウンド)があるのだが、万が一不合格になって再検査することを考えると最終枠(第4ラウンド)は避けた方が良いだろう。

(2)用意する書類(括弧内は検査場でもらえるもの)
  • 継続検査申請書(専用3号様式)
    検査場に無料で置いてあるので、もらって書けば良いのだが、検査場でバタバタしたくない人はPDFで様式をダウンロードし、印刷して手書きで記入しても良し。
    実はこのサイト(自動車検査登録総合ポータルサイト)で必要事項を入力するとPDFを作成してくれる。
    便利なのに全然周知されていないので、皆さん使ってあげると良いよ。
    Motorrad の車台番号は長いけど、後半の7桁だけ書けば良し。
  • (自動車検査票)
    検査場で無料でもらえる。
    自車のナンバー、原動機形式(車検証に記載)、車台番号、走行距離、住所・氏名を書く程度。
    検査場で手数料を支払い、印紙をこの用紙に貼付して提出する。
  • 自動車検査証
    「自動車検査証記録事項」の方は不要だ。
    ICチップが埋め込まれている水色のいわゆる車検証だけ必要。
  • 次の車検期間中有効な自賠責保険証
    コンビニでもどこでも契約できる。
    僕は車検前に必ず予備検で光軸調整してもらうので、そこで自賠責も購入している。
    大抵は車検期間より1か月程度ずらした期間で契約していると思うので、次の車検期間中に有効な保険証というのは、まだしばらく有効な旧保険証と今回契約した新保険証の2枚どちらも必要。
  • 点検整備記録簿
    敢えて記録簿を提出せずに、検査後に整備を行う「後整備」というやつを選択することもできる。
    僕は今回、検査後にディーラー整備を予約しているので、記録簿を提出せず後整備とした。
  • (自動車重量税納付書)
    検査場で無料でもらえる。検査場で重量税を支払い、受け取った印紙を自動車重量税納付書に貼付して提出。
    実は僕はうっかりして納付書を失念し、重量税印紙を継続検査申請書に貼付して提出したのだが、係の人が親切で、自動車重量税納付書を自ら記入し印紙を貼り替えてくれた。
(3)事前整備

事前に整備を行い、点検整備記録簿を記入して車検を受けるのが基本だ。
しかし今回僕は時間の都合から、先に車検を受け後から整備を行うのでここは割愛。

(4)予備検

予備検査場あるいはテスター屋さんというのは、検査場周辺にお店を開業している独特の業態。
車検場で受ける検査内容の一部を、事前にチェックしてくれる民間検査場なのだ。
僕の愛車 R1200R(K53) の場合、光軸調整関連がとってもアバウトな作りになっていて、一度球を交換したら絶対に光軸が変わってしまう(元通りにできない)困ったちゃんなのだ。
しかも普段はLEDに換装しており、車検時にだけ元のハロゲンに戻すようにしているので、そりゃあ光軸も動いてしまうよね。
そこで毎回、ユーザー車検受検の前に予備検さんに持ち込んで光軸チェック+調整をしてもらう。
費用は場所により異なるが、僕がいつもお願いするところは1,000円ちょっと。
自賠責も販売しているので、ここで全部揃う。
なお今回この光軸調整がカンペキにはできず、どうしても光軸が少しだけ左に寄ってしまっているとのこと。
予備検のベテラン検査員さん曰く、ハンドルを右に回すようにぐいっと力を入れて受検せよとのこと・・・。
このあたりの顛末は後述する。

(5)車検(本番)

書類を提出したら二輪のラインに行って並べと指示されるので、バイクで移動して並んで待つ。
ヘルメットはかぶったままでも良いが、検査員と会話するときに邪魔になるので、外してバイクのヘルメットホルダー等に固定すると良い。
書類一式を頻繁に渡したり受け取ったりするので、書類ホルダー的なものを首から下げておくと便利。
検査項目の順序は検査場等で異なると思うが、今回受けた検査は以下の順序だった。
・外観(検査員がバイクの周りをまわって見る)
・灯火とホーン(検査員の指示に従ってウィンカー、ブレーキランプ、ハイ/ロービーム、ホーンを操作する。僕の場合はフォグランプもチェックされた)
・排気(プローブをマフラーに突っ込んで計測)
・後輪ブレーキ
・車速(ここで自車の車速が前輪検知か後輪検知かを知っておく必要がある。R1200R(K53)は後輪検知だ)
・前輪ブレーキ
・光軸
車検ラインの光軸検査は、両側から前輪を挟み付けて車体を固定し、センサーが前面空間を動いて照度のパターンを計測するのだが、この前輪が挟み付けられた状態であっても、ハンドルに力をこめるとタイヤの弾性程度は左右に微妙に動かせる。僕はここで予備検さんの助言に従って、結構な力加減でハンドルを右に回しつつ、表情は何事も無い風情を装うという小芝居を演じつつ無事検査合格できた。

(6)車検証とステッカー

全検査項目を合格し、総合判定で印をもらったら受付に戻って提出すると、自動車検査証、自動車検査証記録事項、車検ステッカーをいただける。
なお自動車検査証(いわゆる車検証)は提出した古いものがそのまま帰ってきたように見えるのだが、実は内蔵ICチップの情報が更新されている。スマホアプリを使えば中を読めるのでご興味ある方はどうぞ。
自車の古い車検ステッカーを剥がし、新しいステッカーをきれいに貼ればミッション完了。

なお受領した自動車検査証記事項を見て少々驚いたのだが、
「検査時の点検整備実施状況」点検整備記録簿記載あり
となっていた。
今回は後整備なので、点検整備記録簿は未提出なんだけどね~。
前回は「点検整備記録簿はありますか?」と受付の人に聞かれたのだけど、今回はその質問も無かったし。
もっとユーザー側に任せるようになってくる予兆なのかも。

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