南米・中米・北米に住まうラテン系のミュージシャンが集ったフュージョンバンド。今となってはCDの入手困難さからも、「伝説の」という形容詞が相応しいかもしれず。
商業的には決して成功とは言えず、4枚のアルバムを残して解散したが、在籍したメンバーはその後スタジオミュージシャン等で活躍した。有名どころでは、Carlos Vega(ds) 、Alex Acuna(ds)、日本でお馴染みの Gregg Lee(b) 等々。但し本作には Acuna も Lee もまだ参加していない。
中心人物は Jorge Strunz(g) と Eduardo Del Bario (kbd) のお二人。g/b/kbd/dsにperc隊とssが加われば、当時の「いわゆるフュージョン」の典型的フォーマットではあるのだが、スリリングな曲構成と鬼のようなタイトなリズムで、凡百のフュージョンバンドを寄せ付けない。
第一作目である本アルバムは、後のアルバムと比べると、作りこまれた壮大な曲があまり無い代わりに、演奏者の素性が良く伝わる「生っぽい」感じが特徴か。
Tr.1 Guanacaste
Costa Rica にある州名らしいが、パラダイスのような良いところらしい。
密林の霧のようなイントロから、カッティングギターに導かれてタイトなリズムセクションがスタート。途中 tb ソロが入るのも面白い。el.pをバックに軽快なgソロを挟み、格好良い大団円エンディングでスパッと終わる。
Tr.3 Exaltation
女性vo(スキャット)が加わり、疾走感溢れる曲。Carlos Vega のドラミングが凄い。
Tr.6 Juguete
この曲は無茶苦茶格好いい。疾走するリズムに乗って、gとflが勇壮なテーマを奏でる。tbソロ、flソロ(超絶に上手い)、gソロ(超速弾き)とパートを回していき、大団円で終わる。
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