David Torn (g) 、Mark Isham (tp, kbd)、Tony Levin (b)、Bill Bruford (ds) とプレーヤーたちの名前を並べるだけでワクワクしてくる。繰り広げられる音世界もその期待を裏切らない。プログレロック界最高至高のリズム隊の上に限りなく美しい Isham の tp + synth を乗せ、これを全て背景に従えて(!) Torn の g が暴れまくる。Torn と言えばどちらかというと暴れまくるノイズギターという印象があってそれはそれで好きなのだが、本作ではむしろスペーシー&牧歌的な印象を感じる。ちょっとだけ Bill Frisell な感じもする。
Tr.1 Suyafu Skin …
うーん Suyafu ってどんな生き物なんだろ? Tr.1 の Suyafu Skin … に始まり、Tr.7 の … Suyafu Seal に終わる本作のこれがまず謎。
最初と最後の曲名の … (テンテンテン)に、とても物語を感じる。むかしむかしあるところにだねぇ・・・。
イントロからいきなり宇宙空間に飛ばされる。ジャケットを見ながら聞くと瞬間的にトリップできる。
Tr.2 Snapping The Hollow Reed
イントロは琴と笛のようなSynth。中空の葦(Hollow Reed)を空中で振る(snap)とこういう笛のような音が出るのだろうかと妄想しながら聴く。ちょっとガムラン的なものも感じる長い導入部の後に御大 Torn の g がドラマティックに入ってきて壮大な曲調になっていく。
Tr.3 The Mercury Grid
水星近傍の宇宙空間の座標点(The Mercury Grid)を指定して、そこに現地集合!(Cloud About)・・・して何をするのだろうか、この人たちは。当然ギグするんだろうねぇ。
Tr.6 Network of Sparks (The Delicate Code, Egg Learns to Walk)
The Delicate Code の方は David Torn の多重録音から始まり Suyafu のテーマ(と勝手に呼んでいる)が織り込まれて終わる。 Egg … の方は最初からバンドアンサンブル全開で始まり、Bruford の軽快なタムワークの上で Isham の空間的な tp が素晴らしい。本作中では最も Jazz を感じる曲。終盤はリズムが去り瞑想的に。
Tr.7 … Suayfu Seal
再び Suyafu のテーマが短く現れて、そして宇宙船は大宇宙に去っていくのであった。またどこかで集まってギグしようぜと。
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