Jeff Beck – Wired(1976)

ギター好きなら誰もが知っている歴史に残る名アルバム。
前作の Jazz っぽい Blow by Blow に続いて、今度はソウル成分が入り、ファンキーな g が映える。
本アルバムは、Jeff の g が凄いのは当然として、作曲陣が凄いのだ。Max Middleton、Narada Michael Walden、Jan Hammer だもの。

Tr.1 Led Boots
Max Middleton の曲。Max はファンキーなクラビネットでバッキングを刻む。聞きどころはいっぱいあるが、Narada の ds が凄い。変なイントロから始まって、どうしてこういうプレイになるのか全く意味不明なんだが、とにかくかっこいい。そして Jeff の g は、ドスが利いてすさまじい殺気を孕む。Jan Hammer とのインタープレイも素晴らしい。

Tr.3 Goodbye Pork Pie Hat
直立猿人 Charlie Mingus の名曲。ミドルテンポで弾きやすいので、みんなコピーしたよね。

Tr.5 Blue Wind
リリース当時ラジオで毎日のようにかかっていた大ヒット曲。
Jeff と Jan Hammer の2名だけで演奏している。
ギターとシンセの怒涛のバトルは当然として、バックを支えるドラムもベースも全部 Jan Hammer なんですって!
(当初 Willbur Bascomb のベースにエフェクトを深くかけているものと思いこんで記載していたが、クレジットを確認したところ誤りと判明したので修正)
その後のライブ演奏でも良く演奏されるヒット曲となったが、多人数のバンドで演奏する音よりも、本アルバムの2人だけで作った音の方が迫力あるのは何故だろうね。
Chic Corea Elektric Band の Rumble なんかもそうだったな。

Tr.6 Sophie
本アルバムではTr.1とTr.5が有名どころだが、僕は Narada の筆によるこの曲が一番好きだ。
切ない Max のel.pで始まり、アームを使ったヨレヨレの g がぐっと胸に迫る。そして、Narada のカットインからインテンポし、大ファンキー大会となる。14/16でダンサブル。
そして一旦減速し、再び Max の el.p とヨレヨレの g で繋いでインテンポ。
4:48からの Jeff のソロは、リングモジュレータを使ったぶち切れかっこいい音。Jan Hammer とのインタープレイ。
何とも素晴らしい生命力に満ちた名曲。

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